「国際恋愛は価値観の違いが大変」に反論してみる

韓国人のパートナーと付き合い始めて約3年になります、chieです。

「国際恋愛って価値観の違いが大変でしょ」とたまに言われます。
生まれ育った環境が違うから、言葉が違うから、思想も文化も遺伝子さえも違うから、きっと価値観もかなり違うであろうと。

今回は、こういう意見に対して、自分が実際に国際恋愛をしてみた経験を踏まえて、ちょっと反論してみようと思います。

私個人の考えで、一般論ではありませんm(_ _)m

反論①:そもそも「価値観が同じ他人」などいない

まず、国籍の違い以前に、他人である時点で価値観は違います
日本人同士でも価値観の違いを理由に別れるカップルなんざ腐るほどいるので、あえて国籍だけに焦点を絞る必要もない気がします。

ちなみに、データとしてよく「国際結婚の方が離婚率が高い」ということも言われますが、あのデータに関しては私は↓こちらの記事が実態に近いと思っています。

「まだ国際結婚の離婚率70%=7割の夫婦が離婚してると思ってるの?」

反論②:そもそも「価値観の違い」は重要ではない

「いやそうは言っても、価値観が全く違う人とは一緒にいられないでしょ。程度の問題でしょ」という意見もあります。
日本人同士なら最低限の価値観は共有できるけど、外国人はそれすら難しいでしょと。

私の考えでは、価値観が全く違っていても一緒にいることは可能です。
実例として、人間とペットの関係が挙げられます。

犬や猫をはじめ、ペットは人間にとってもはや家族同然の存在になっています。
でも、「自分と価値観の合うペットを飼おう」なんて考える人はいません。
それは、種が違うのだから価値観も違って当たり前だから(そこは問題じゃないから)です。

種が違っていても一緒にいられるんだから、価値観が多少違おうと人間同士なんて余裕で一緒にいられると思います。
言葉や文化の違いにも同じことが言えます。

ちなみに、私とパートナーは共通言語が英語(お互いに第二言語)のみなので、言葉だけだとコミュニケーションが足りない場合があります。
なので五感をフル動員して「ああ、今嬉しいんだな」「今悲しいんだな」などと気持ちを察知しようとします。

そういう点でペットとの共同生活と少し似ています。

反論③:価値観は「生まれ持つもの」ではなく「築き上げていくもの」

「いや、たとえペットだとしても無条件には一緒にいられない」という意見もあります。

それはもう、全くその通りだと思います。
誰かれ構わず噛みつく犬とか無理だし、人間だったらDVしまくる人とか無理ですね。

ただ、そういった一緒にいる上で必要な条件というのは、基本的にはお互いに協力して達成していくものなんじゃないかと思います。
大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、主人公の母がこんなセリフを言っていました。

無償の愛なんて注げないわよ、他人なんだし。
運命の相手ってよく言うけど、私そんなのいないと思うのよ。
運命の相手に「する」の。

まさにこれです。
運命の相手、つまり初めから価値観がぴったり合う人なんて国籍問わず存在するわけがなくて、一緒にいてある程度楽しい人だったらいったんそれで良しとして、価値観の違いはのちのちお互いに譲り合って折り合いをつけていくものなんじゃないかと。
そうしていく中で共通の価値観が育っていくんじゃないかと思うわけです。

ペットと一緒にいるためにも躾が必要だし、人間側も動物の都合に合わせる部分が必ず発生しますよね。
そこがお互いに全く折り合えないとなると、それはもう価値観の違い以前の問題な気がします。

反論④:「同じ価値観の人」を求めすぎるのもどうなの?

「国際恋愛は価値観の違いが大変」なのだとしたら、「価値観が近いから日本人同士の方がよい」ということになります。
でもその文脈だと、相手に対して「自分と同じ価値観」を求めすぎてしまうリスクがないでしょうか。

実は私がそうでした。
私は今まで、日本人の彼氏に対しては、ちょっとした意見の相違にも「なんでわかってくれないんだろう」とイライラしていました。
そこには無意識に「同じ価値観のはずなのに」という一方的な期待があった気がします。

でも今の彼氏に対しては、多少意見が違ったとしてもほとんど気になりません。
「生まれ育った文化が違うもんなぁ」と思うと、あっさり納得できてしまいます。
これは「違うことが当たり前」の状態で関係が成り立っているからです。

一緒にいる時間が長ければ長いほど、お互いに遠慮も配慮もなくなっていきます。
いつのまにか相手も一人の人間であることを忘れて、自分の所有物かのように勘違いしてしまいます。
こちらの思い通りのことを言ってくれないと、それだけで相手を許せなくなってしまいます。

でも国籍が違うことによって、常に「この人は私とは違うのだ」と、自分に警鐘を鳴らすことができます。
これはむしろ国際恋愛のメリットの一つだと思います。

反論⑤:価値観の違いはむしろ面白い

価値観が違うと、もどかしいことも確かにありますが、一方で面白いこともたくさんあります。
これもペットと同じです。人間だったら決してしないような予想外の行動をするから、ペットって面白いし愛おしいんですよね。

私たちの場合は、価値観というか味覚の違いがかなり大きいです。
具体的には、辛さの許容度と好む料理の種類が全然違います。

私が一口も食べれない辛い料理を相手は涼しい顔で食べるけど、一方で納豆を渡すと「無理ー!」って逃げたりします。
それが見ていて新鮮で面白いです。
つくった料理をあまり食べてくれないこともありますが、「味覚が違うから仕方ないよなぁ」と受け入れられるし、「好みの味を開拓してやるぞ」と逆にモチベーションになったりもします。

何より、色々と違いがありすぎて、一緒にいて飽きないです。
価値観の違いにはこういうポジティブな要素もあります。

反論⑥:それって日本人も同じじゃない?

ここからは蛇足です。
「外国人」という枠を狭めて、ご丁寧に「韓国人はこういうところで日本人と価値観が違う」と具体例を言ってくださる人もいるので、そこにも反論してみたいと思います。

主に以下のようなことです。

・韓国人は酒乱だ
・韓国人は女性蔑視だ
・韓国人は結婚した後に性格が豹変する
・韓国人は反日思想を持っている
・韓国人は嫁より両親を優先する

以下、反論です。

・韓国人は酒乱だ
 →日本人もじゃない?
・韓国人は女性蔑視だ
 →日本人もじゃない?
・韓国人は結婚した後に性格が豹変する
 →日本人もじゃない?
・韓国人は反日思想を持っている
 →日本人も相当嫌韓思想刷り込まれてない?
・韓国人は嫁より両親を優先する
 →別に悪いことじゃなくない?

以上です。
ほとんどは「それって日本人にも当てはまるんじゃない?」の一言で片付きます。

地球規模で見れば、日本人の価値観も相当変わっていると思います。
そしてそういった違いは一元的に「良い・悪い」で論じられるものではないと思っています。

国籍の違いで良し悪しを論じるのは実際とても難しいし、最低限具体的なソースがなければ「浅はか」と捉えられても仕方ありません。
ちなみに私のパートナーはお酒1滴も飲めません^^;

まとめ:ペット好きな人は国際恋愛が上手くいく説

以上、「国際恋愛は価値観の違いが大変」への反論でした。

国際恋愛を取り立てて推すつもりは別になく、価値観の違いは国籍関係なく誰とでも発生するよということが言いたかったんですが、書いているうちに

「人間相手だと同じ価値観を求めすぎて失敗しちゃうけどペット飼うのは大好き」
という人なんかは、国際恋愛の方があっさり上手くいくんじゃないか?

って気がしてきました。
思い当たる方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

関連コンテンツ