ドゥマゲテ ロックダウン

ドゥマゲテロックダウン生活日記:15日目(4月17日)

ロックダウン15日目。
半月が経過。

当初の計画では今日を以てロックダウン(強化されたコミュニティ隔離措置)は終わる予定だったんだよなぁ。
延長の可能性は見越していたが、半月経った今、改めて終わりが見えないことの難しさを実感している。

これまでも何度か書いてきたが、医療リソースもお金もない途上国にとって、先進国のような「持続」を前提とした戦略は難しい。
人口密集地の多さや文化の違いもあり、そもそも外出制限や3密回避を機能させることさえ難しい現状だ。

今回のウイルスがこのまま感染率・致死率を維持していくなら、ロックダウンで感染爆発を抑えつつ、しかし可能な範囲で経済を回しつつ、ワクチンが開発されるまでなんとか首を繋いでいくしかない。
世界中がそこに苦心している中、フィリピンに果たして可能なんだろうか。

そしてフィリピンの場合、新型コロナウイルス以外のリスクも多々ある。
特に不安なのが医療だ。
ウイルス対策でいっぱいの今、怪我を負ったり病気にかかってしまったとしても、現地の病院がどれだけ対応してくれるかわからない。
そして日本に帰って医療を受けようにも、今やフィリピン国内を移動することさえ難しい。

永住者はまた違ってくるかもしれないが、私のような観光ビザで居座っている外国人は、当然ながらフィリピン政府にとっては自国民より優先度が低い。
だからこそ、「いつでも日本に帰れる」ことが前提で滞在していた。

しかしそのカードが切れなくなった今、ロックダウン以前よりリスクはかなり上がっている。
仮に外出制限が取れたとしても、鎖国状態はまだまだ数ヶ月、もしかしたら年単位で続く可能性もある。

私は現在日本に家はなくフィリピンが本拠地だし、事実婚状態の同居彼氏と生き別れになるのも困ると思いフィリピンに留まっているが、そんなことも言ってられなくなるかもしれない。
今や日韓も気軽に行き来できないが、それでもそれぞれ日本と韓国に帰るという決断をせざるを得なくなるのかもしれない。

あるいは逆に、長期的にリスクを受け入れる覚悟を決めるか。

 

そんなことをつらつら考えつつ、仕事をしようとデスクに向かっていたのだが、今日は全く集中できず、深夜になるまで手をつけられなかった。
今までもたまにこういう日があり、コワーキングスペースに行って無理やり自分を追い込んだりしていたのだが、今はそれができない。
自宅で毎日集中作業する難しさも改めて噛み締めている。

隣州のネグロスオキシデンタルは、現在の「強化されたコミュニティ隔離措置」を段階的に「一般的なコミュニティ隔離措置」に戻す決定をしたようだ。
つまり外出制限が夜間のみに戻ると思われる。
果たして吉と出るか凶と出るか。

つい「カフェにも行けるのか〜羨ましいな〜」と思ってしまった。