フィリピン ドゥマゲテ ロックダウン

ドゥマゲテロックダウン生活日記:3日目(4月5日)

ロックダウン3日目。

いつも通りのんびり起きてのんびり仕事をする。
今日は明日提出分の動画編集とライティングを終わらせた。

午後になって大家さんから改めて「黒と赤の外出許可証があるから必要なときは言ってね」と連絡が入る。
うーむ、時間が経って供給が追いつけばうちにも1枚もらえるかと期待したが、どうやらそんなことはないようだ。

そして今日遂に野菜と果物を使い切った。
「遂に」と言ってもまだロックダウン3日目なんだけど。

なぜ使い切ったかというと、昨日も書いたように冷蔵庫で間違えて凍らせていくつかダメにしてしまったからだ。
まぁあと、日割りしたりせず毎日好きなだけ食べていたというのもある。
私は離島に行ったら真っ先に死ぬ自信があるほどサバイバル能力が欠けている。

私は、美味しくて栄養のあるご飯、適度な運動、適度な睡眠、そしてストレスフリーな生活こそが最も健康に良く、結果的にQOLを上げると考えている。
だから1日1食の自炊は私にとって大切な要素だ。
できればケーキやお菓子なんかも好きなときに好きなだけつくりたいし、マンゴーも毎日食べたい。ワガママか。

ちなみに3食自炊しないのはめんどくさいからだ。
食事と同様にストレス解除も大切なのだ。そして外食や出前も好きだ。
あぁ、早くまたカフェでのんびりコーヒー飲みながら仕事したい。ワガママか。

今ドゥマゲテで強いられているロックダウン生活は、自炊や運動さえなかなか難しい。
しつこいようだが、やはり外出許可証は世帯1枚欲しかった。
そしてドイツやイギリスのように、散歩や運動のための外出も許可してもらいたいのが正直なところだ。

さて、今日目にしたニュースで気になったのはこちら。

ルソン島のロックダウン(強化されたコミュニティ隔離措置)を15〜20日延長する可能性があるとのこと。

ロックダウンは諸刃の剣だ。
感染者数曲線を平らにできる可能性はあるが、いつ終わらせるかの判断が難しい。
長引くほど経済は死に、人のメンタルは擦り削られる。
補償を無限に続けることも不可能だ。

新型コロナウイルスの致死率を下げられても、人口当たりの死亡率が上がってしまっては本末転倒になる。
これはフィリピンに限らず、いま世界各国が直面しているジレンマなんだろう。

個人的な思いを言うと、私は感染症にかかることよりも、社会が死んでいくことの方が怖い。
人が人らしさを失ってしまったら、それはもう「死」と同じだと感じる。
家に閉じこもれば感染症の恐怖からは逃れられるかもしれないが、代わりに「自由」やQOLを失う。

果たして人はその状態をどれくらいの期間耐えられるだろうか。
家に閉じこもって得られるQOLは、自由を失うという代償に見合うだろうか。

この先どうなるかまだわからないが、もし新型コロナウイルスをこの世から消し去ることができないなら、どこかで妥協点を見つけるしか道はない。
なんとかウイルスと共存しながら社会を維持する方法を探ることになるはずだ。

フィリピンはどう決断するのか。
まぁ不安です。