ドゥマゲテ カタリーナ

フィリピンの伝説「ドゥマゲテのカタリーナ」を勝手に邦訳してみた!

フィリピンのドゥマゲテに移住して1年が過ぎました! chieです。

1年住んでも知らないことだらけのドゥマゲテですが、最近やっと地元のニュースやイベント情報なんかにも少しずつアンテナを張り始めました。

フィリピンやドゥマゲテのタイムリー情報はツイッターで発信しているので、よかったらフォローお願いします^^

それで先日、こんな記事を見つけました。

PHILIPPINE FOLKTALES AND LEGENDS: CATALINA OF DUMAGUETE
フィリピン童話と伝説:「ドゥマゲテのカタリーナ」

Philippine Folktales and Legends: Catalina of Dumaguete

なんとなく読んでみたら、海賊あり超能力あり魔物ありでなかなか面白い!
それで「邦訳してみたい!」と思いまして。
英語の勉強にもなるし!

というわけで今回は、ドゥマゲテに古くから伝わると言われる「ドゥマゲテのカタリーナ」の伝説を、勝手に邦訳してお届けしたいと思います!

先に懺悔しておくと、筆者は英語勉強中の身で、英語長文の邦訳経験ゼロです。
誤訳してしまう可能性大!
あと、勝手にめっちゃ意訳しています。
あたたかい目で読んでいただけると幸いですTT

邦訳元はこちらのサイトの英文です。
それではどうぞ!

ドゥマゲテのカタリーナ

1.伝説の少女カタリーナ

ドゥマゲテ カタリーナ

カタリーナは、人里離れた山奥に暮らす人々にさえ深く慕われていると言われています。
タノン海峡(ドゥマゲテのあるネグロス島とセブ島の間にある海峡)に荒波が立ち、海から嵐がやってくると、おじいさんやおばあさんは子どもたちをココナッツランプのそばに集めて、強い風が家をきしませる音を聞きながら、カタリーナのお話を聞かせてくれました。

昔むかし、ココナッツジュース売りのバノグという男がいました。
バノグはココナッツの木から甘いジュースをつくり、街の人々に売って生計を立てていました。
まだココナッツのリキュールが世の中に広まる前のことです。
バノグの生活は貧しいものでしたが、その貧しさを感じさせない素晴らしい人柄だったので、人々に深く尊敬されていました。
そのバノグには、カタリーナという一人娘がいました。
ドゥマゲテの人々はみな優しく親切だったので、バノグとカタリーナの親子をいつも助けていました。

やがてカタリーナは16歳になり、美しく働き者の少女に成長しました。
カタリーナはいつも清潔な白いドレスを着ていました。
誰もがカタリーナの自然体で素敵な人柄を好いていました。
しかし同時に、カタリーナはとても不思議な少女でもありました。
まず、カタリーナは人と話すことが滅多にありませんでした。
そして、目の上に手をかざしながら、よく海のかなたを見つめていました。
ときには、突然背を伸ばして両手を空に高々とかかげ、まるで誰にも見えない何かを見ているようでもありました。
カタリーナの不思議な行動を見て、人々はカタリーナには何か不思議な力が宿っているに違いないと考えるようになりました。

2.海賊たちの襲撃

ドゥマゲテ カタリーナ

ある日、ドゥマゲテの街に海から海賊船がやってきました。
海賊たちは街を襲い、男たちを殺し、女たちを奴隷にしました。
貧しく人々に尊敬されていたカタリーナの父バノグも、海賊たちに殺されてしまいました。
海賊たちは街で奪った金品と奴隷にした女たちを船に乗せ、出航しようとしました。
カタリーナも奴隷の一人として船に乗せられました。
カタリーナは船の上で静かに座り、空をじっと見つめていました。
奴隷にされた他の女たちがカタリーナをなぐさめようと話しかけましたが、カタリーナは一言も発しません。
そのとき、驚くべきことが起きました。
カタリーナが突然立ち上がり、船首から海に飛び降りたのです。
普通なら海に沈むところを、カタリーナはなんと海面に立ち、そのまま波の上を歩いて街の方へ戻っていきました。
海賊たちは驚きと恐怖のあまり、誰もカタリーナを止めることができませんでした。

街では、生き残った人々がまだ森の中に隠れていました。
海賊船から戻ったカタリーナを見て、人々は街に戻りカタリーナに話しかけました。
しかしカタリーナは何も言わず、人々の向こう側にそびえるダルグダグの偉大な山「サンダーマウンテン」を見つめていました。
やがてカタリーナは、焼け落ちたドゥマゲテの街の様子にひるむことなく、山だけを見つめて真っ直ぐに歩き出しました。

3.サンダーマウンテンのシグビン

ドゥマゲテ カタリーナ

ダルグダグのサンダーマウンテンには、恐ろしいシグビンという魔物が住んでいました。
シグビンは巨大なカラスのような姿をしているが、首のすぐ下から2本の足が突き出ていて、まるで翼を使わずに高く飛べるバッタのようだと言われていました。
あるいは、シグビンは夜になると人々を殺してその血を吸うだとか、近づくとひどい悪臭がすると言う人もいました。
しかし、シグビンを見た人はほとんど殺されてしまうので、シグビンのはっきりとした正体は誰もわからないのでした。
いずれにせよ、人を探して飛び回り攻撃してくるシグビンを恐れて、人々はサンダーマウンテンには近寄りませんでした。

だからカタリーナが山に向かうのを見て、人々は叫んでカタリーナを止めようとしました。
しかしカタリーナは叫び声にまったく気づかない様子で、相変わらず山の頂上だけを見つめて歩き続けました。
やがて街の人々からは、カタリーナのドレスの白色が微かに見えるだけになりました。

そのとき、カタリーナは突然歩くのを止め、空に両手をかかげました。
すると何か大きな音が鳴り響き、山からシグビンたちが唸り声を上げながら飛び降りてきました。
シグビンたちはそのまま街まで降りていき、人々の頭の上を越えて、海の向こうのセブ島まで飛んでいきました。
そしてセブ島の山の中に隠れてしまいました。

シグビンがサンダーマウンテンから慌てて逃げていったのを見て、人々はカタリーナを探しに山に向かいました。
人々はカタリーナを必死に探しましたが、カタリーナを見つけることはできず、悲しみに暮れました。
人々は落ち込んで街に戻りましたが、海賊たちに壊された街をもう一度立て直し、今度こそ幸せに平和に暮らせるようにしようと立ち上がりました。

4.戻ってきた海賊

ドゥマゲテ カタリーナ

人々がドゥマゲテの街を立て直して数年がたったある日、再び海賊船が海から現れました。
かつては殺され奴隷にされた街の人々でしたが、もう二度と悲劇を繰り返してたまるかと、男たちは海賊と戦う決心をしました。
男たちはわずかな武器を手に取り、海岸に集まって海賊たちの襲撃に備えました。
そして女たちは子どもと動物を連れて、森の中に隠れました。

ドゥマゲテの男たちは戦士ではありません。
「the Gentle People」と呼ばれる親切で優しい人々です。
でも、海賊たちに殺された、あるいは奴隷にされた愛する人々や、破壊された家のことを思い出して、強く強く戦いました。
そうして遂に、海賊たちを海岸まで押し戻すことができたのです。
しかしそのとき、海からさらにたくさんの海賊船が現れました。
新たに上陸した海賊たちは後ろに回り込み、男たちは完全に包囲されてしまいました。
もはや打つ手はなく、男たちは敗北を覚悟しました。

5.戻ってきたカタリーナ

ドゥマゲテ カタリーナ

ところがそのとき、信じられないことが起こりました。
空から雲が飛んできて、なんとサンダーマウンテンからドゥマゲテの街まで雲の橋がかかったのです。
そしてサンダーマウンテンから、あのカタリーナが雲の橋を渡って降りてくるではありませんか。
カタリーナは手に蜂の巣を抱えていました。
そして蜂の巣を高くかかげると、驚く海賊たちの前に立ち、何か不思議な呪文を唱えて蜂の巣を地面におきました。
すると不思議なことに、カタリーナの命令に従って、蜂の巣から何千もの小人たちが出てきて海賊たちを襲い始めたのです。
小人たちの針に刺されて、海賊たちはみんな死んでしまいました。
カタリーナは蜂の巣を拾い上げると、何も言わずに雲の橋を渡ってサンダーマウンテンへと帰っていきました。

街の人々は、残った小人たちに「あなたたちは誰なのか」「カタリーナは何者なのか」といろいろなことを尋ねましたが、小人たちも何も答えることなく、森を越えてサンダーマウンテンへと駆け戻ってしまいました。
この小人たちは、サンダーマウンテンの山奥で今も自由に暮らしていると言われています。
そしてサンダーマウンテンから逃げ出したシグビンたちは、その後戻ってくることはなく、今もセブ島の山に潜んでいるそうです。

6.カタリーナは語り継がれる

ドゥマゲテ カタリーナ

このお話は、もうずっとずっと昔の出来事です。
それから今日にいたるまで、ドゥマゲテでは何か不安なことが起きると、おじいさんやおばあさんが子どもたちを集めてこのお話を聞かせてくれます。
いつも遠くを見つめていた不思議なカタリーナのこと、そしてカタリーナが山からシグビンを追い払い、海賊たちから街を救ってくれたことを。
だからカタリーナは、ドゥマゲテの人々に愛され続けているのです。
カタリーナは今も、ダルグダグのサンダーマウンテンで暮らしているそうですよ。

蛇足

個人的に面白かったのが、蜂の巣なのに出てくるのは蜂じゃないんかーいってところと、小人たちは自力で山に戻るんかーいってところでした(笑)
カタリーナが物理的に戦ったりしないので映画のようなドラマチックさはないけど、その分伝説としてリアル感が出てるなぁと感じました。

舞台設定がいつの時代かわからないんですが、カタリーナという名前はスペイン系だと思うので、スペイン統治時代(1571年以降)なんでしょうか。
そして「ダルグダグのサンダーマウンテン」とはタリニス山のことなんだろうか。

機会があったら地元の人に直接聞いてみたいです^^

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