こんにちは、フィリピン在住フリーランスのChieです。
先日、「フィリピンで前歯を3本折った!フィリピンでの歯科治療体験談」をお伝えしましたが、このときの治療費をノマド保険SafetyWingに申請して、遂に治療費が振り込まれました!
ただ、ここに至るまでの道がなかなか大変だったんです…!
SafetyWing自体の知名度はかなり上がってきていると感じますが、実際に費用を申請した体験談はまだまだ少ないと思うので、今回は私が申請をしてから振り込まれるまでのすったもんだを、事細かにレポートしたいと思います。
- 1 1.保険が適用されるか問い合わせ
- 2 2.申請内容と金額
- 3 3.申請方法
- 4 4.1ヶ月音沙汰がないので問い合わせ
- 5 5.申請が却下される
- 6 6.却下の理由を尋ねるも、返事が来ない…
- 7 7.別のスタッフに問い合わせてなんとか前進
- 8 8.足りない書類はメディカルレポートだった
- 9 9.遂に申請承認!しかしまた別の問題が…
- 10 10.限度額は1,000ドル?それとも250,000ドル?
- 11 11.今度こそ解決!満額振り込み完了
- 12 12.請求の反省点
- 13 13.請求してみて感じたSafetyWingの難点
- 14 最後に:それでも入っててよかったSafetyWing
- 15 (2022年8月追記)記事を紹介いただきました
1.保険が適用されるか問い合わせ
そもそも私のケースで保険がどれほど適用されるかわからなかったので、転んで歯を折った日に、SaftyWingの会員限定チャットサービスに問い合わせてみました。
以下の内容を英語で送りました。
2020年8月からSafetyWing Travel Medical Insuranceに加入している者です。
今日、誤って転んで前歯を3本折ってしまいました。
この場合の治療費は補償されますか?
また補償される場合、治療費の限度額はいくらですか?
私は日本人で、現在フィリピンに滞在しています。
で、送って数分で以下の返答が来ました。
この度はお怪我で大変なことでした。
以下の補償項目に基づき、当保険で補償されます。
事故による怪我のため、補償額の上限は$250,000です。
この補償項目は、SafetyWingの補償内容一覧に記載されているものです。
ざっくり訳すと
この保険でカバーされている種類の事故によって破損した天然歯を修復・交換するための緊急歯科治療および歯科手術
となります。
どうやら保険で全額補償されそうだと、ホッとしました。
返答も早いし、SafetyWingやっぱり素晴らしいサービスだなぁと心から思いました。
…この時は。
2.申請内容と金額
今回私がSafetyWingに申請したのは、転倒で折れた前歯3本の治療費、計96,800ペソ(約218,000円)です。
内訳は以下の通り。
- レントゲンと根管治療
15,800ペソ - レジンの仮歯入れ
6,000ペソ - ジルコニア差し歯
75,000ペソ
詳細は↓こちらの記事に記載しています。
3.申請方法
治療が完了してすぐ、SafetyWing会員ページに案内されている手順で申請しました。
手順1.入力フォームを記入
指定の入力フォーム(PDF)に、PDF Acrobatで以下の事項を記入しました。
PART A: CLAIMANT INFORMATION
・1A.Claimant Full Name:氏名
・2A. Gender:性別
・3A. Date of Birth:生年月日
・4A. Current Mailing Address:部屋番号・アパート名・番地・町名 ※フィリピンの住所を記載
・5A. City:市
・6A. State:州
・7A. Postal Code:郵便番号
・8A. Country:国
・9A. Home Telephone:電話番号 ※フィリピンの携帯番号を記載
・11A. Email Address:メールアドレス
・12A. ID or Certificate Number:ID番号
※SafetyWingのメンバーシップIDを記載
(会員ページの「My Profile」→「Show Profile」→「See my ID card」から確認できます)
・13A. Citizenship:国籍
・14A. Home Country:母国
・15A. Countries Visited:訪れた国 ※フィリピンと記載
・16A. Are you a full-time student?:学生かどうか ※「No」にチェック
・17A. Are you employed?:被雇用者かどうか ※「No」にチェック
PART A: CLAIMANT INFORMATION(Continued)
・18A. Do you have any other coverage〜:他の医療保険に加入しているか ※「No」にチェック
PART B: MEDICAL INFORMATION
・1B. Physician’s Name: 2B:医師の氏名
・2B. Physician’s Telephone:医師の電話番号 ※病院の電話番号を記載
・3B. Physician’s Address:医師の住所(部屋番号・アパート名・番地・町名) ※病院の住所を記載
・4B. City:市
・5B. State:州
・6B. Postal Code:郵便番号
・7B. Country:国
・8B. How did the illness or injury begin?〜:病気や怪我が生じた日、症状の詳細
・9B. If due to an accident please provide the following details:原因が事故の場合の詳細
Accident Date (MM/DD/YY):日付
Accident Time:時間
Accident Location:場所
Brief Summary of the Accident Details:詳細な状況
・10B. If an accident, was it involving a motorized vehicle?:乗り物によるものかどうか ※「No」にチェック
PART B: MEDICAL INFORMATION (Continued)
・12B. Have you ever had or been treated〜:同じ症状や治療に遭ったことはあるか ※「No」にチェック
・13B. Have you had any ailments〜:過去5年に病気や怪我、服用した薬はあるか ※「No」にチェック
PART C: MEDICAL RECORD AUTHORIZATION
・1C. VERIFICATION:電子署名
こちらのページを参考に漢字氏名で署名しました
・2C. ASSIGNMENT OF BENEFITS AUTHORIZATION:電子署名2 ※1C. VERIFICATIONと同じ
SUPPLEMENT C – PAYMENT FORMS
・1. Beneficiary Name:氏名
・2. Home Telephone:電話番号 ※フィリピンの携帯番号を記載
・3. Email Address:メールアドレス
・4. Beneficiary Address:部屋番号・アパート名・番地・町名 ※日本の住所を記載
・5. City:市
・6. State:都道府県
・7. Postal Code:郵便番号
・8. Country:国
・9. Bank Name:振込先銀行名
・10. Beneficiary Account Number or IBAN Number:口座番号
・11. Swift Code or Routing Number:銀行のSWIFTコード
・12. Bank Branch & Address:支店名と支店の部屋番号・建物名・番地・町名
・13. City:支店の市
・14. State:支店の都道府県
・15. Postal Code:支店の郵便番号
・16. Country:支店の国
・電子署名 ※3枚目と同じ
SUPPLEMENT D – NON-US CLAIM ITEMIZATION FORM ※治療について領収書ごとに以下を記載
・Date of Service:日付
・Provider:治療機関
・Diagnosis:診断内容
・Monetary Units:通貨単位
・Country:国
・Amount Charged:金額
手順2.領収書画像を用意
治療の領収書(3枚)を写真に撮り、PDF1枚にまとめました。
手順3.アップロード
申請フォームと領収書、あわせて2つのPDFファイルを、指定の送り先(こちらのページの右カラム「Contact Us」の「submittting a claim or an appeal」)にアップロードしました。
以上で申請完了です。
…が、この申請方法は私の場合適切ではありませんでした。
というのは、この後申請を却下されてしまうからです^^;
4.1ヶ月音沙汰がないので問い合わせ
書類をアップロードした後、自動応答の返信は来たのですが、その後1ヶ月間何の連絡もありませんでした。
SafetyWingの申請手順説明ページに「申請から45日以内に手続きされる」とあったので、まだかかるんだろうなとも思いつつ、そもそも申請方法が合っていたか自信もなかったので、念のため最初に相談したチャットサービスに問い合わせてみることにしました。
申請書類をアップロードして1ヶ月経ちましたが、自動返信以外に何の連絡もありません。
何か確認した方がいいのか、それとも待っていればいいのか、教えていただけますか?
で、これもすぐに下記の返信が来ました。
Tokio Marine HCC(保険会社)のクライアントゾーンに、申請のステータスが載っているか確認してください。
確認してみると何も記載されていなかったのでその旨を伝えると、請求の専門アシスタントが進捗を確認してくれるとのこと。
申請はTokio Marine HCCに直接行う必要がありますが、申請後の確認などのやりとりはSafetyWingのスタッフが間に入ってくれるみたいですね。
で、その後4日間返答がなかったため、
その後進捗ありましたか?
と改めて問い合わせ。
すると以下の返答。
通常、請求手続きには30〜45日かかるので、もう少しお待ちください。
進捗があり次第ご連絡しますね。
どうやらこのまま待っていていいらしいと解釈しました。
このときは特に不安なく、待っていれば振り込まれるだろうと気楽に構えていました。
5.申請が却下される
その後さらに待つこと6日、以下の連絡が来ました。
保険業者から、あなたの請求は契約ガイドラインに沿っていないため却下されたと連絡がありました。
「緊急歯科治療」でカバーされている内容は以下になります。
あなたがこのケースに本当に当てはまるか、もう一度確認してください。
もし結果にご納得いただけないようでしたら、追加の情報をご提供いただいた上で、保険会社に再度審査を依頼することもできますので、ご連絡ください。
なんといきなり却下!
何か書類が足りないとか、不明点があるとか、記載が間違っているとか、そういう連絡は一切なく。
(ちなみにこの数日後に、日本の住所の方にも「申請は却下されました」という内容の書面が届きました)
もう1つ驚いたのは、却下された具体的な理由を教えてくれないこと。
何が問題だったかがわからないと対処のしようがない。。
そして最大の突っ込みどころは、一番最初に問い合わせたときの返答と矛盾していることです。
最初の問い合わせでは、
あなたのケースはこの項目に当てはまるので補償されます。
との返答でしたが、却下された途端、
あなたのケースがこの項目(同じ項目)に本当に当てはまるか確認してください。
と言われてしまったんです。
しかもこれ、どちらも同じ担当者からの返答でした。
6.却下の理由を尋ねるも、返事が来ない…
この却下連絡を受けて、私は以下のような文章を送りました。
進捗を確認してくださってありがとうございました。
ですが私は11月15日のチャットで、私のケースが保険の対象になるかどうかを質問し、その時あなたは「はい」と答えています。
その時の会話のスクリーンショットを送ります。
(スクショ添付)
あなたはすでに私の状況を知っているはずなので、なぜ補償されないのか理由を教えてほしいです。再審査のために必要な追加書類が何か、具体的に教えてください。
また、補償されないのであれば、なぜ最初に聞いたときに「いいえ」と言わなかったのかも知りたいです。
これを送ったタイミングで、「もしかして嘘の申請だと思われてるのかな?」と思ったので、転んだ直後の折れた歯と顔の写真と、病院でのレントゲン写真も送りました。
無視することで、こちらが諦めるのを待っているんじゃないかと思いました。
7.別のスタッフに問い合わせてなんとか前進
正直、以前の自分だったらここで諦めてたかもしれません。
でも海外に住み始めてから、何かと図太くなりましたw
せめて納得のいく返答を聞くまでは諦めたくないと思いました。
それで「もうこいつじゃ埒が明かん」と思い、そのスレッドではなく不特定スタッフ宛てのスレッドで以下のように問い合わせました。
○○さんと、私の請求内容についてチャットしていたんですが、彼は突然チャットを止めてしまい、2日経っても何も返事がありません。
私にとって非常に重要なことなので、無視されているのではないかと心配です。
彼の代わりにフォローしてくれる方はいませんか?
御社の誠実な対応を願います。
この問い合わせには速攻で返信が来ました。
チャットサービスに記載されている通り、不特定スタッフへの問い合わせだと基本的に24時間対応、5分以内で返信がくるみたいです。
お客様と○○との会話履歴を確認しました。
おそらく彼は現在保険業者に確認をとっているものと思われます。
ただ、彼はEU時間で勤務しており、今は勤務時間ではないため、すぐに確認を取ることができません。
彼が勤務に戻り次第返信するよう連絡しておきます。
また、申し訳ないのですが、請求アシスタントの担当は彼しかいないため、他の者が担当することはできません。
うーーーむ、本当に保険業者に確認中でたまたま返信が遅れてるならそれでもいいけども、、、
それでいきなり2日も音信不通になるかなぁ。
意図的に無視されているんじゃないかという不安は拭えませんでしたが、とはいえここで「何としても別の人に変えて」とゴリ押しするわけにもいかず、もう一度待ってみることにしました。
念のため
わかりましたが、何も返信がないと、対応してくれているのか無視されているのかの判断がつかないので、私のチャットを読んだら簡単でいいので返信してほしいと伝えてください。
とだけ言っておきました。
このときはなかなかドキドキしましたが、幸いこの翌日に元の担当者から返事が来ました。
新しい情報が入り次第ご連絡します。
めっちゃシンプル!
まぁでもこのまま無視されずには済みそうでよかった!
8.足りない書類はメディカルレポートだった
シンプルな返信が来てから数時間後に、以下の連絡が来ました。
保険業者によると、あなたから提供された情報は、転倒して歯が折れたことと、その約30日後に歯科医院を利用したことのみでした。
歯の治療が外傷によるものであることを証明する情報が必要だそうです。
その情報が足りなかったために、あなたの申請は却下されました。
おお、なんか少し前進したような。
歯の治療の証明書類がなかったのと、歯科医院の領収書が転倒から1ヶ月後だったことが理由で、嘘の申請ではないかと疑われたようです。
次のアクションを明確にするために、以下のように尋ねました。
確認してくださってありがとうございました。
しかし、具体的にどのような追加情報が必要なのかが、まだわかりません。
私が請求時にアップロードした書類は以下の通りです。
(請求フォームPDFと領収書PDFを添付)
どの部分をどのように修正または追加し、そしてどのように提出すればよいですか?
(またはじめからアップロードして30~45日待たなければならないということはないですよね?)
修正すべき点を具体的に教えてください。また、誤解があるようなのですが、歯科の利用は転倒の30日後ではありません。
転倒した翌日に歯科に行きましたが、治療内容に納得がいかずセカンドオピニオンをとり、その結果転倒から3日後に別の歯科で治療を開始しました。
しかし支払いは治療日ごとではなく、治療を1種類終えるごとに行いました。
最初の治療である根管治療が完了したのが、転倒の30日後だったんです。
この支払いシステムは、フィリピンでは一般的です。
歯科を最初に予約したときのやりとりも添付します。
(スクショ添付)
そして翌日、下記の返答が。
あなたの請求を前進させるには、歯科の医師によるメディカルレポートが必要です。
この場合のメディカルレポートとは、どのような治療を受けたかが記載されている書類を指します。
歯科医院に連絡を取りメディカルレポートを受け取って、こちらに送ってください。
これでやっとアクションが具体的になりました。
治療内容が書かれたメディカルレポートを提出すれば、審議が再開されるようです。
「ありがとう!貰い次第すぐ送るね!」と返信し、早速歯科医院の受付スタッフさんに連絡。
8日後にメディカルレポートを受け取り、SafetyWingの担当者に送りました。
(ドクターは連絡した翌日にすぐ用意してくれた)
9.遂に申請承認!しかしまた別の問題が…
メディカルレポートを送って8日後、遂に喜びの連絡が…!
良いニュースです!
あなたの請求は処理され、承認されました。
請求書に記載されている銀行口座の情報をもとに、支払いが行われました。
補償金を無事受け取ったら連絡をください。
やっと承認されたー!!
一度却下からの逆転承認! 諦めなくてよかった!
あとは振り込みを待つだけです。
(海外送金なので1週間くらいかかる)
まさかこの後にもうひと山あるとは思わなかった…
そして遂に銀行から海外送金着の連絡が来ました。
これでSafetyWingとのやりとりもやっと終わる…
そんな晴れやかな気分で送金内容を確認したら、なんと金額が$1,000のみでした。
申請した額は96,800ペソ、当時のレートで$2012.12だったはず。
$1,000以上、つまり半分以上足りていなかったんです。
こうしてまた「彼」とのやりとりが始まります…
10.限度額は1,000ドル?それとも250,000ドル?
というわけでまたまた問い合わせ。
銀行口座から国際送金の通知があったのですが、確認したところ$1,000のみでした。
支払いは分割で行われるのですか?
これに対する彼の返答がこちら。
補償金を受け取られたとのこと、よかったです!
緊急歯科治療を受けられたということなので、この場合の限度額は1,000ドルとなっています。
いや待て待てーい!
最初の問い合わせであんたが上限$250,000って言ったんやないかーい!
なんでこの人、ナチュラルに過去と矛盾したことを言うんだろう?
ちょっと、いやかなり天然な人なのかな?
ただ、補償内容と金額を自分自身でちゃんと確認していなかったことも事実なので、資料を改めて見直してみました。
すると確かに、下記の一文が。
Emergency Dental (Acute Onset of Pain):Up to $1,000 – not subject to deductible
痛みによる緊急歯科治療:上限$1,000
「うわーこれはやってしまった」と思いました。
おそらく彼の最初の返答の上限$250,000は誤りで、本当は上限$1,000だったんだと思いました。
もともと上限$1,000と決まっているのなら仕方がないと思いました。
ただ、本当に彼のミスだったのかどうかは確認したいとも思いました。
うがった考え方ですが、万が一彼がわざと$250,000と言ったとしたら、それはさすがにサービスとして悪質で、契約自体を考え直す必要があると思ったからです。
そんなこんなで私が送った文章がこちら。
お返事ありがとうございました。
緊急歯科治療の上限が$1,000だとは、私は知りませんでした。
なぜなら私が最初に質問したとき、あなたは上限は$250,000ドルだと返答したからです。
以下はその時の会話です。
(また会話のスクショを添付。2回目^^;)
つまり、この時の返答はあなたの勘違いだったということでしょうか?
これに対する彼の返答がこちら。
事故(怪我・病気)の場合は上限$250,000とお伝えしました。
あなたが保険会社に送った資料では、請求は緊急歯科治療と判断されたので、この場合の上限は$1,000です。
いや私が聞いているのはそこじゃなーい!
この段階でやっと、この人はオブラートに聞いても伝わらないタイプだと悟りました。
これはかなりはっきり、多少怒りも混ぜた方が伝わりそうな気がする。
そう思って私が送った文章がこちら。
その返答は的外れです。
私が言いたいのは、補償範囲と限度額についてあなたに質問したときも、そしてこれまでのやりとりでも、私の状況(転倒で前歯を折ったこと)を既に詳しく伝えているということです。
当時、あなたは私のケースが緊急の歯科治療であることを理解していましたが、なぜ本当の限度額$1,000ではなく、$250,000と言ったのですか?
私は正しい情報を得たかったのでこのチャットサービスを利用しました。
でも、あなたはそれを教えてくれなかった。
つまり、このチャットサービスは顧客にとって全く役に立たないということになりませんか?
2度もスクショを送ったあのときの会話を、もう一度ちゃんと読んでみてください。
私はあなたに「転倒して折れた歯の治療費は補償されますか?補償されるとしたら限度額はいくらですか?」と質問し、あなたは「あなたのケースは事故なので上限は$250,000です」と返答しています。
限度額1,000ドルとは一言も書かれていません。
なぜですか?
これで伝わらなかったらもうダメだと思いました。
もう$1,000でいいし、彼の返答に期待することを一切やめようと思いました。
ところがなんとここで、彼の対応に劇的な変化が…!
前回のメッセージで、私の表現が適切でなかったことをお詫びします。
提出された書類に基づいて、保険業者はあなたの請求を、急な痛みによる緊急歯科請求(上限$1,000)として処理してしまいました。
しかし最初にお伝えしたように、あなたのケースは事故なのですから、別の処理をされなければなりません。
私はすでに保険業者に連絡を取り、この請求は事故扱いであることを指摘し、その審査のために必要な書類は何かを確認している最中です。
私はあなたを支援するためにここにいて、あなたの請求が本来の処理をなされることを最大の目的としています。
どうか力にならせてください。
保険業者から返事があり次第ご連絡します。
なんだなんだ一体どうした!
別人かと思うくらい、急に返答がロジカルになりました。
そして私もここでようやく、限度額のルールを理解しました。
緊急歯科治療の場合、痛みの発症による治療は上限$1,000、事故による外傷の治療は上限$250,000ということらしいです。
というわけで振り出しに戻りました。
改めて、事故扱いで処理する上で足りない書類を集めることに。
11.今度こそ解決!満額振り込み完了
足りない書類の連絡を待っていたら、なんと意外な連絡が来ました。
保険業者に改めて請求の誤解を説明したところ、彼らは請求の全体像をつかめていなかったことがわかりました。
その結果、追加の書類は必要なく、本来の処理が進められました。
残りの補償金は5営業日以内に送金されます。
この度の不手際を改めてお詫び申し上げます。
なんと、唐突に全額振り込み確定!
ただ、1点だけ追加の要件が。
今回の請求は事故による緊急歯科治療のため、250ドルが控除されます。
そのため、これから振り込まれる額は$2012.12 – $1000 (受け取り済) – $250 = $762.12
となります。
この控除のことはあらかじめ知っていたので、すんなり納得しました。
ちなみに補償内容一覧上では以下のように記載されています。
この表の「Deductible」(控除)の項目ですね。
ちなみに、突然の痛みによる緊急歯科治療(上限$1,000)の場合は、この控除額は発生しないようです。
そしてこの連絡から6日後、無事口座宛に$762.12の海外送金が届きました!
申請から約2ヶ月半。長い道のりだった…
それにしても、いきなり別人のようにテキパキと仕事しだした担当者が謎です。
こちらの強い口調が利いたのか、あるいは実は別の担当者に変わっていたとか?
真相は薮の中です。
12.請求の反省点
以上が一通りの流れですが、なぜこんなすったもんだしてしまったのか、自分なりに反省点をまとめてみました。
反省点1.申請時に「事故」であることをもっとちゃんと書くべきだった
私の申請書類は空欄を埋めただけで、添付書類も領収書のみだったので、もっと詳しく状況をアピールするべきだったと思いました。
たとえば、転倒した場所の写真(血がついてるとか)や、直後の怪我の写真も送るとか。
状況の説明も、「転んで歯を折った」としか書かなかったので、もっと詳細に、例えば「縁石にぶつかって右足をぐねり顔面から正面に倒れこみ、運悪く道の出っ張り部分に前歯がぶつかり3本一気に折れてしまった」とか。
反省点2.医療診断書も送るべきだった
医療保険を請求したことがなかったため知らなかったんですが、こういうケースでは医療診断書(私の場合は治療内容のメディカルレポートでしたが)がおそらく常識的に当然必要なものなんですよね。
これは請求時に送らなかった私が無知でバカだったなぁと思います。反省。。
反省点3.補償内容と金額は自分でもちゃんと確かめるべきだった
担当者に問い合わせて返答を得たことで安心しきっていましたが、ちゃんと自分でも公式資料で裏を取るべきでした。
具体的には、補償内容一覧PDFをもっとちゃんと読んでおくべきだったと思います。
一方的に「教えを乞う」スタンスよりも、こちらもある程度情報をわかった上で対話した方が、やりとりがもっとスムーズだった気がします。
(反省点ではないけど)英語ネイティブの協力を仰ぐともっとスムーズだったかも?
ここまでコミュニケーションがこじれた要因として、私の文章が英語文としてわかりにくかった可能性もあると思います。
英語ネイティブの方に協力してもらって、どうやりとりすべきかアドバイスをもらってもよかったのかも。
13.請求してみて感じたSafetyWingの難点
1.請求却下の前に何も確認がない
申請書類に不備があると、その確認連絡が一切なく、30〜45日待った後で突然却下されるというのが、なかなかシビアなサービスだなと思いました。
2.請求却下の具体的な理由を(こちらから聞かないと)教えてくれない
日本の家に送られてきた却下連絡の書類には、「ガイドラインに沿っていない」としか書かれておらず、具体的に何の情報が足りていなかったのか・何が誤りだったのかは何も書かれていませんでした。
私の場合はこの記事で書いてきた通り、SafetyWingの担当者と粘り強くやりとりして理由を聞き出せたんですが、こちらから積極的に働きかけないと次のアクションがわからないというのは、サービスとして不親切だなと思ってしまいました。
3.申請から振り込みまでに時間がかかる
もともとSafetyWingの請求処理は30〜45日かかるとされていますが、一度却下され、かつSafetyWing担当者とのやりとりに時間がかかり、結局振り込まれたのは申請から約2ヶ月半後でした。
金額が大きいと、この時間のかかり方はなかなかしんどいと思います。
あと、チャットサービスは不特定の担当者への質問なら即返信がきますが、担当者が決まって以降のやりとりは、その担当者の勤務時間に左右されます。
私の場合、私がフィリピン、担当者がヨーロッパで時差が大きかったので、お互いメッセージが既読になるまで半日〜1日かかったりしました。
こうなるともうチャットではなく、普通のメールのやりとりと同じです。
4. 担当者とのやりとりが大変
これはケースバイケースだと思いますが、ここまで書いてきた通り、私の場合困難の9割はSafetyWing担当者とのやりとりでした。
最後の方でやっと話がまともに通じるようになりましたが、それまではとにかく不毛なやりとりが多かった印象です。
そして、これを全文英語でやらなければならなかったのもやはり大変でした。
今は翻訳アプリも使えますし、やってやれないことはないですが、英語でのコミュニケーションに抵抗がある人には結構辛い気がします。
最後に:それでも入っててよかったSafetyWing
苦労したことを長々と綴ってきましたが、それでもやっぱりSafetyWingに入っててよかったです。
だってなんだかんだ、控除の$250以外はちゃんと振り込まれたのだから。
220,000円近くの負担が27,000円で済んだのは本当にありがたい。
毎月4,300円ほど払い続けた甲斐がありました。
申請から振込までのゴタゴタを思うと人に気軽にすすめるのはちょっと躊躇われますが、英語で強気に交渉できる人、やりとりに時間がかかってもOKな人なら問題ないかもしれません。
そもそも、担当者によっても全然違うかもしれないですね。
ちなみにノマド保険では「World Nomads」も有名ですが、SafetyWingと比べると保険料がかなり高め(諸条件によって異なるが月額$120くらいが多そう)。
もしかしたらその分サポートが手厚いのかも?
今後は「World Nomads」についても積極的に情報収集していこうかなと思っています。
散々文句を言ってしまいましたが、最後は素晴らしい対応をしてくれたSafetyWingの担当者さん、そして最終的に全額補償してくれたSafetyWing、本当にありがとう!
(2022年8月追記)記事を紹介いただきました
ITフリーランス向け案件情報サイト「freelance hub」さまが、本記事を取り上げてくださいました!
↓ページはこちら
海外ノマドワーカー関連の情報も色々と載っているので、気になる方は是非見てみてください!
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