生活拠点をフィリピンのドゥマゲテに移してもうすぐ1年が経ちます、chieです。
私がドゥマゲテを知ったのは3年前、英語を勉強するために語学留学で来たのがきっかけでした。
ドゥマゲテという街を選んだ最も大きな理由は「フィリピン国内でトップレベルに治安が良い」と聞いたから。
(詳しくはこちら→[フィリピン留学・フィリピン移住]セブではなくドゥマゲテを選んだ理由)
実際に留学してみて、
田舎だし、ここなら安心して暮らせそう。
と思いました。
実際、いまだに身の危険を直接感じたことも、盗難に遭ったことさえも一度もないです。
それでも、この平和に見えるドゥマゲテでも実際には事件や事故が少なからず起きています。
日本ではあまり想定できないような危険な事態に遭遇することだってありえます。
そこで今回は、私が実際に住んでみて気づいた「日本人がドゥマゲテ生活で本当に気をつけるべきこと」をシェアしたいと思います。
これからドゥマゲテ留学やドゥマゲテ移住を考えている方はもちろん、海外生活のリアルを知りたい方も、よかったら参考にしてみてください!
気をつけるべきこと1:交通事故
私が考える、ドゥマゲテで最も気をつけるべきことが交通事故です。
かなり多いです、交通事故。
理由はたくさんあります。
まず、ドゥマゲテには信号が一つもありません。
にもかかわらず交通量がめちゃくちゃ多い。
実際には事故はたくさん起きてるんですよね、ずっと学校にいるから知らないだけで^^;
そして車もバイクも、一般的にドライバーの運転マナーがあまりよくない。
何度もヘルメット着用の取締りが実施されてきましたが、いまだに定着しません。
3人乗りどころか4人乗り5人乗りも当たり前だし、ドライバー同士が雑談しながら並走してることもあります。
また、運転マナー以前に運転スキルが全体的に低いです。
ミラーで背後を確認する、ウィンカーを出すといった基本的なことがあまり守られていません。
路上駐車の車が前触れなくいきなり発信してくることもしょっちゅうです。
こんな感じで駐車も結構カオスです^^;
在住歴5年の私の彼氏は、無免許運転もかなり多いのではないかと予想しています。
先進国と比較すると、フィリピンはそのあたりのモラルはどうしても低いと言わざるをえません。
実際に、最近ドゥマゲテで起きた交通事故をいくつか紹介します。
今月、私の住む場所の最寄りのショッピングモール(徒歩10分)の駐車場で起きたトライシクルと乗用車の衝突事故です。
このモールでは先月も同様の交通事故が起きていて、もはや立派な事故多発地帯です。
これはドゥマゲテのBoni Catarata streetで7月に起きたバイク事故。
これはドゥマゲテから少し北へ向かったサン・ホセの道路で起きたバスと乗用車の衝突事故です。
猛スピードで走るセレスバスは事故が多く「殺人バス」と揶揄されることもあります。
これは3月に起きたバンとトラックの衝突事故。
高校生5人が死亡するという本当に痛ましい事故になりました。。
交通事故の予防方法は?
現地のゆるいノリに流されすぎず、できるだけ危険に備えることしかないと思います。
トライシクルやバスなど公共交通機関では正直予防のしようがないですが、シートベルトがある場合はしっかり着用するなど。
バイクを運転する場合も、ちゃんとヘルメットを着用してスピードを出しすぎないことが大切だと思います。
事故のニュースを見ていると圧倒的に頭の怪我で重傷や死に至るケースが多いので、ヘルメットは本当に重要だと思います。
道を歩いている時でも、少しでも挙動不審な車やバイクを見かけたら距離を取るようにしています。
セレスバスや大きなトラックも要注意です。
ドゥマゲテでは本当に、盗難などの軽犯罪よりも交通事故のリスクの方が圧倒的に多いと感じています。
(だからといって盗難には気をつけなくていいというわけでもないですが^^;)
気をつけるべきこと2:レイプ犯罪
治安が比較的良いと言われているドゥマゲテでも、強盗や殺人などの重犯罪はゼロではありません。
外国人が被害に遭うケースもあります。
例えばこちら。
これは先月、ドゥマゲテのダウンタウンのすぐ下のエリアで2人の現地人が射殺された事件です。
そしてこちらは去年3月、ドゥマゲテの隣の街ダーウィンでイタリア人在住者が殺害された事件。
こちらも去年3月、ドゥマゲテの山側の街バレンシアでオーストラリア観光客が射殺された事件です。
地球上に重犯罪が起きない地域はないとはいえ、日本では銃殺事件は稀なので、こういったニュースを見ると「やっぱりここは海外なんだ」と痛感させられます。
そしてこういう事件のニュースは日本人の間ではあまり広まらないので、意外と知られていないことにもちょっと危機感を感じます。
それでも、殺人事件は深い利害や怨恨によるものがほとんどだと思うので、日常で何か特別に警戒するようなことではないと考えています。
(どんな事件が起きているか知っておくことは大事ですが)
私が日本人(特に女性)が普段から注意すべきだと考えているのがレイプ犯罪です。
これは被害者が幼児ですが、隣街ダーウィンで起きたレイプ殺人事件のニュースです。
私が留学していた3年前にも、同様の幼児レイプ殺人事件があったと学校の先生が教えてくれました。
また、ニュース以外でも、現地の人から「家族がレイプされた」「友人が被害にあった」といった話を比較的よく聞きます。
日本人が被害にあった話はまだ聞いたことがありませんが、レイプ犯罪は少なくとも日本よりも普遍的に起きている印象を私は持ちました。
レイプ犯罪は利害や怨恨に関係なく被害を受けてしまう可能性があるので、特に女性は注意した方がいいと思います。
レイプ犯罪の予防方法は?
セキュリティーのしっかりした場所に滞在すること。
見知らぬ男性と二人きりにならないこと。
家に招かれたりしても断ること。
死角のある道を一人で歩かないことなどです。
個人的には、女性は夜間は一人で外出したり一人でトライシクルに乗ったりするのもおすすめしません。
現地の人は親切にしてくれることが多いし、せっかくだから仲良くなって国際交流したいし、声をかけてくる人を毎回疑うのも正直しんどいです。
それでも、犯罪にあってしまったら何もかもが台無し。後悔だけでは済みません。
辛いけど、ここはしっかり気をつけるべきところだと思います。
気をつけるべきこと3:水難事故
フィリピンの醍醐味といえばなんといっても最高に綺麗なビーチとマリンアクティビティです。
特にシュノーケリングやダイビングは外国人観光客に大人気で、ドゥマゲテにもダイビングショップが複数あります。
でも、人気だからこそ水難事故も多いです。
こちらは昨年2月、ドゥマゲテからもツアーがよく出ているアポ島でのダイビング中に、香港人観光客がモーターボートとぶつかって死亡した事故です。
こちらも同じアポ島で、やはりボートにぶつかって中国人観光客が死亡した事故。
こちらはポーランド人がシュノーケリング中に亡くなった事故です。
そしてウェブ上でソースを見つけられませんでしたが、ドゥマゲテ近隣の海では日本人もシュノーケリング中に亡くなっています。
水難事故の予防方法は?
海で我を忘れてはしゃぎすぎたり、無理して遠くまで泳いだりしないこと。
溺れることだけでなく、モーターボートとの衝突にも注意すること。
そしてダイビングツアーに参加する場合は、信頼のおけるダイビングショップかどうかしっかり調べてから利用することです。
私はダイビングをしないので直接的には知らないのですが、何かとゆるいお国柄のフィリピンでは、安全対策が疎かなダイビングショップも少なくないと聞きます。
例えば、
- ガイドの人数に対して明らかにツアー客が多すぎる
- 事前講習がテキトー
- 機械が明らかにメンテナンスされていない
- 費用が格安すぎる
といったことが判断材料になるようです。
利用者の口コミを調べて、できるだけ信頼できそうなダイビングショップを探すしかないかなと思います。
気をつけるべきこと4:自然災害
日本ほどではないですが、フィリピンでも台風や地震の被害がときどきあります。
問題は、自然災害に対してインフラがあまり整っていないこと。
建物も道路も日本よりはるかに脆いし、救助も時間がかかります。
2012年の地震(ドゥマゲテから72kmの地点が震源地)では死者・行方不明者が100人超えの被害になりました。
これはドゥマゲテではなくミンダナオ島のダバオですが、地震が大きな交通事故につながったパターン。
これはドゥマゲテのフリーダムパークのイベント会場で、大雨のため天井が崩れてけが人が多数出た事故の映像です。
自然災害から身を守るには?
台風時はもちろん、大雨の時も、外出したり仮設や古い建物の中にいることを避ける。
地震が起きたら早急に身の安全を確保するなど。
特に建物は、日本よりはるかに脆いであろうことを常に意識しておいた方がよいと考えています。
他にもある!注意すべきこと
最後に、命に関わるとまではいかないけど、私がドゥマゲテ生活で注意した方がいいと考えていることを挙げます。
お金を貸すこと
フィリピンでは、現地の人にお金を貸すと基本的に返ってきません。
いや、もちろん人にもよるだろうし断定はできないですが、私や私の周りの人の体験談ではほぼ100%返ってこないです。
日本だと「詐欺に遭った」という感覚になりますが、フィリピンだと必ずしもそうではないようで。
フィリピンの文化として、そもそも「お金を持っている側が持ってない側に施すべき」という考えが根付いているように感じます。
「施し」が当たり前の文化というか。
なのでフィリピン人に「お金を貸してほしい」と言われることは少なからずあるし、その本意は「貸して」ではなく「くれ」だと私は理解しています。
「お金が返ってこない」を防ぐには?
もし現地の人にお金を渡すなら、貸すのではなく「あげる」つもりで渡すしかないと思います。
あげることをしたくないのであれば、きっぱり断るべきかなと私は思っています。
海外では「誘った側」が支払う場合が圧倒的に多いようで、フィリピンでもこちらから誘ったのに会計時に割り勘しようとするとドン引きされます^^;
まぁお互いの文化を知るきっかけにもなるし必ずしも悪いことじゃないと思うんですが、やっぱり滞在する上では現地の文化を知る・現地の文化に則るのが礼儀かなと思っています。
危険やトラブルにつながるようなことはないですが、単純に「どうしていいかわからない」事態に直面することになり、「これが正解!」という対応も特にないと思います。
ドゥマゲテにも、そこまで多くはないですが物乞いさんはいます。
物乞いさんについてはまた今度別に記事にしたいと思います。
食生活
海外の食事で一番不安なのが食あたりです。
私はどうやらお腹が比較的強い方のようで、フィリピンではちょうど先月に食あたりで3日くらい苦しみましたが、今のところその一回だけです。
(下痢気味になったことは何度かあります)
他の国でもほとんどなくて、韓国で生牡蠣18個食べてノロウイルスにあたったときくらいですね^^;
でも周りの日本人には食あたりになる人はかなり多い印象です。
明確な原因は不明ですが、おそらく水や生もの、その他外食であたってしまうのかなと思います。
次に心配なのが栄養バランス。
日本食に比べると、フィリピンの料理は油と糖分がかなり多い印象です。
実際フィリピンは糖尿病大国でもあります。
(まぁ日本食も塩分・糖分多めですが^^;)
食あたりを防ぐには?
これはもう、正直めちゃくちゃ難しいと思います。
不可能に近いかも。
同じ物を食べてもあたる人とあたらない人がいたりもしますしね…
何も食べないわけにもいかないし。。
ただ、もし水に気をつけるとしたら、レストランで出る水だけじゃなく、その水を凍らせた氷でつくっているシェイクやスムージーなんかも気をつけないと意味がないかもしれません。
あと、私は留学当初は「ウォーターサーバーやペットボトルの水なら大丈夫でしょ」と思っていましたが、フィリピンの場合はそれも怪しいと今は考えています。
海外輸入のミネラルウォーターではないし、どういった水がどの程度濾過されてどう管理されているのかは、仕事が何かとゆるいフィリピンでは信頼できないのが本音です。
(ウォーターサーバーのボトルもリサイクルされてるっぽいですが、どれくらい洗浄されているかは怪しい。。)
水に本当に気をつけるなら、
- 海外輸入のミネラルウォーターだけを飲む
- 濾過装置(BLITAなど)を持ち込んで濾過して飲む
とかが予防策かなぁと思います。
「そこまでできないよ」ってことであれば、開き直って普通に摂取して免疫をつけちゃうのもありかもしれません。
いや、でもこれに関しては本当に無責任なことは言えませんね^^;
栄養バランスの偏りを防ぐには?
これはやっぱり、自炊が一番ですかね。。
ドゥマゲテでは日本食の材料はある程度手に入るので、自炊もそこまで苦労せずにできます。
デング熱は?
今年は日本での報道の影響で、デング熱を心配する日本人留学生がかなり多かったようです。
個人的には、ここまで挙げてきたことに比べればデング熱はそんなに心配しなくてもいいかなぁと思っています。
罹患しても重症化する可能性はかなり低いそうなので。
個人的には交通事故の方が100倍怖いです。
まとめ:思考停止せず考え続けることが大切
なんだかドゥマゲテの怖い部分ばかりたくさん書いてきてしまいましたが、ドゥマゲテが嫌いなわけでも、上から目線で見下したいわけでもありません。
むしろドゥマゲテ生活がとても気に入っているからこそ、今もここで暮らし続けています。
親切にしてくれるドゥマゲテの人たち、外国人の私を受け入れてくれているドゥマゲテの街に感謝もしています。
ただ、だからといって現地の負の部分に目を向けず、無闇に「ドゥマゲテがまるっと好き!」と言うのはなんか違うと思っています。
留学中や移住当初の私は本当にお気楽で、今思うとちょっと冷やっとするような行動もよくしていました。
一人でもあまり警戒せず公共の乗り物にばんばん乗って外出・外泊していたし、死角の多い小道も探検気分で歩いたりしていました。
今思うと、当時の私は、初めての海外長期滞在が楽しいあまり、現地の良いところばかりを見てしまっていたように思います。
ネガティブな面からは目を背けていた、いや、それ以前に知ろうとすらしていなかった。
そして、こんな私みたいな楽観的な日本人って結構多い気がするんですよね。
今は、本当に安全に過ごしたいのなら、たとえちょっとした旅行や留学であっても、現地の負の部分もちゃんと見るべきだったと反省しています。
どんな犯罪がどれくらい起きているのか。
危険な地域はどのあたりなのか。
犯罪以外にどんなリスクが生じうるか。
そう行動すれば予防できるのか。
「外出しなければ大丈夫」「水を飲まなければ大丈夫」といった闇雲な単純ルールだけ守って安心するのではなくて、実態を常に調べて、知って、考え続けることが大切なんだと思います。
本音は現地の楽しい面だけ見てたいんですけどね^^;
ちなみに私は情報収集手段の一つとして、facebookで「Dumaguete Awareness」と「Dumaguete.Net」のアカウントをフォローしています。
現地の事件・事故だけでなく、現地が今直面している社会問題なんかもうかがい知ることができます。
ゴミ問題や環境破壊、貧困、麻薬犯罪などのトピックも多いです。
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