ライティング 参考本

[ライティング独学]読書嫌いでも読めるおすすめ参考本1冊をごり押しする

webライティングの実績が30件に到達しました!駆け出しフリーランスのchieです。

ここだけの話ですが、実は私、読書が大の苦手です。

あ、漫画とかミステリー小説とかは大好きです!
すぐ読み終わるし、同じ本を何度も何度も読み返すくらい。

じゃあ何が苦手かというと、ビジネス書・自己啓発書・研究書・その他実用書など。

1ページ読むと身体のあちこちがムズムズし出して、
2ページ読むと頭が勝手に違うことを空想し始めて、
3ページ読むと眠りに落ちます。

曲がりなりにもwebライティングを請け負っている身として恥ずかしい限りですが、嘘偽りない事実なので仕方ありません^^;

ぶっちゃけ読書が苦手でも文章は書けますし、テクニックさえ身につければwebライターとして仕事を請け負うことも可能です。

でも私はずっと、人の文章と比べて自分の文章がなんだか周りくどく感じたり、言いたいことが上手く書き表せなくて悶々としていました。
ライティング本を読めば改善できるのかな?と思いつつも、読書嫌いを言い訳にして、なかなか読もうとしませんでした。

ところが、そんな私が唯一最後まで読み進めることができて、しかも読んだ後には文章力が明らかに向上したライティング参考本がありました。
それが今回紹介したい1冊です!

特に、

  • webライターになりたいけど文章力がなくて諦めている
  • 文章センスがないので何をどう改善していいかわからない
  • 小説や漫画は好きだけどノウハウ本を読むのが苦手

という人にかなりおすすめです。

逆に「イマドキのwebライティングのテクニックを知りたい」という人にはニーズが合わないかもしれません。
どちらかというと、文章力を土台から高めたい人にぴったりです。

それではどうぞ!

読書嫌いでも読めた珠玉のライティング本はこれだ!

タイトルはずばりこちら。

日本語の作文技術

どうですか、この一切捻りのないどストレートなタイトル。
ちなみに世間で人気のライティング本のタイトルは

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」
「沈黙のWebライティング」
「武器としての書く技術」

などなど。

いずれも工夫を凝らされたタイトルが並ぶ中で、この本は「日本語の作文技術」ですからね。
異端児ぶりが際立ちます。

なぜこの本がおすすめなのか、そして何故読書嫌いでも読めるのか。
理由を解説してきます。

理由1:センスではなく理屈が学べる

私はずっと、文章力というのはセンスがあってなんぼのものだと思っていました。
絵心や音感みたいなもので、天から選ばれた少数の人たちだけが持つ才能であって、凡人には持ち得ないものだと思っていました。

で、それをもし意図的に育てるとしても、幼少時に本をたくさん読むとか、生粋の読書好きで活字に触れまくっているとか、何か特別な条件が必要なんだろうと思い込んでいたんですね。
売れっ子作家やコピーライターというのは、まさにそういう人たちなんだろうと。

でもこの本は、そんな私の推測とは真逆の考えのもとに綴られていました。

つまり、作文とは誰でも習得可能な技術であって、センスの問題ではないということ。
たとえ文学的な名文が書けなくても、読みやすい・わかりやすい文章なら誰にでも書けるはずだということです。

実際に読んでみるとわかりますが、この本では終始作文のロジックのみにフォーカスが当てられています。

例えば、「人を感動させる文章術」「人の興味をひくコピーライティング」といった感覚的なノウハウは一切ありません。
「修飾語の配置の仕方」「句読点の適切な位置」「漢字とカナの使い分け」など、文章をわかりやすくするための原則だけがひたすら列挙されています。

この原則が、私にはどれも衝撃的でした。

著者も文中で触れていますが、ほとんどの日本人は日本語の文法なんて意識したことがないと思うんです。

「私バカです」と「私バカです」の、「は」「が」の使い分けなんて誰も習ったことがないはず。
なんとなくニュアンスの違いはわかるけど、うまく説明はできない。そんな感じですよね。

口語だとニュアンスでも伝わりますが、文章となるとこういった文法の法則はかなり重要です。
実際、本の中にはたくさんの例文が出てきますが、修飾語や句読点の位置を変えるだけで、いかに文章がロジカルに・伝わりやすくなるかが理解できます。

理屈=法則なので、「1+1=2」と同じで超シンプル
知ってしまいさえすれば今日からでも自分の文章に当てはめることができます。

「感覚的なことじゃなくて、数学や物理みたいに理屈が知りたいんだよなぁ〜」という人にはまさにうってつけの本です。

理由2:「自分の文章はなぜわかりにくいのか」がわかるようになる

会社に勤めていた頃、私はフリーランスのライターさんによくライティングのお仕事を発注していました。

で、上がってきた原稿を見て、「なんだか読みにくいんだけど、何をどう直してもらったらいいのかわからないなぁ」ということをしょっちゅう思っていました。

文章って読み手の好みもあるしなぁ…
私には読みにくくても他の人には読みやすいかもしれないし…
ライターさんのセンスを否定したいわけでもないし…

こんな感じだったんですね。

これって今思うと、日本語の文法と作文の理屈を理解していなかったからなんです。

日本語の文章には個人のセンスや好み以前に、ほぼ万人に対して「よりわかりやすくなる」理屈があるということを知らなかった。
だから何も肯定できないし、何も否定できなかった。

これは自分の文章に対しても同じでした。
単純に「これが私の文章力の限界なんだろうな」と諦めていました。

でもこの本を読んでからは、その法則を自分の文章に当てはめて、どう直したらいいのかがわかるようになりました。
そしてもちろん自分以外の人が書いた文章でも、「この修飾語の位置を変えればいいんだ」「ここに読点を入れればいいんだ」と、原因と改善案がパッと出せるようになったんですね。

これは本当に嬉しい収穫でした。
本を一冊読んだだけで、文章に対する認識がこんなに変わるのかと驚かされました。

そういう意味で、ライターさんに文章を発注するクライアント側の方にもおすすめできる本です。
添削の指示がかなり出しやすくなると思います。

理由3:著者が新聞記者だからこそ説得力がある

著者の本田勝一氏は、朝日新聞者で長年記者・編集委員を務めた物書きのプロフェッショナルです。

新聞記事は、事実を簡潔・明確に、万人に誤解なく伝えるための読み物。
だからこそ著者は「名文でなくてもわかりやすい文」「感覚ではなくロジック」を語ることに長けています。

文章力の土台を高める上で、まさに最適な講師と言えるのではないでしょうか。

理由4:ノウハウ本以前に読み物として面白い

読書嫌いな私がこの本を最後まで読めたのは、ロジックが興味深かっただけでなく、それ以外の地の文が単純に面白かったから。

具体的には、(ちょっとご本人に失礼かもしれませんが、、、)著者の本田勝一氏が日本の作文教育に対して突然キレ出すのが面白い。
実際の文章は本を読んでいただくとして、例えば

「てゆーか日本の国語教育マジ終わってるし」
「作文の書き方教えないでいきなり読書感想文書かせるとかマジ意味わかんねー」

って感じの、結構口悪い批判が本文で突然ぶっ込まれてきたりします。
私は著者のこのテンションになんだかハマってしまって、時には声を出して笑いながら夢中で読んでしまいました。

あと、例文が独特な世界観なのも地味に面白いです。
例えば

私がふるえるほど大嫌いなBを私の親友のCにAが紹介した。

やはりあいつか、下山総裁を殺した奴は。

とか。

他にもいろいろあるんですよー面白いのが!
是非実際に読んでみていただきたい!

理由5:webライティング界隈では意外とマイナー?

私が言うのもおこがましいですが、webライティングの世界って、出版界と比較すると文章のクオリティーが本当にピンキリです。

誰でもいつでもどこでも発信できて、間違えてもすぐに直せる。
だからこそ便利なんだけど、一方で読みにくい文章や曖昧な情報もそのまま発信されてしまうデメリットがある。

実際、プロが書いたとされるポータルサイトの記事であっても、「なんか読みにくい」「何が言いたいのかわからない」っていう文章に出会うことが少なくない。
「プロライターって何なんだろう」と考えさせられる、それが今のwebライティング全盛時代だと思います。

私は個人的に、そんな今だからこそ小手先のセンスよりも土台の文章力が大事なんじゃないかと思うんです。

最初に書いた通り、読書嫌いでもwebライティングはできるし、最初から文章が上手くなくても挑戦はできます。
でも「事実をわかりやすく書く」という土台の部分が疎かなまま、SEOやキャッチコピーなど上部ばかりを追っていっても、途中でしんどくなると思うんですよね。

この本はビジネス界では結構有名なベストセラーなんですが、webライティング界隈では意外とあまりおすすめされていません。
確かに初版はもう40年以上前のかなり古い本なので、イマドキ感はゼロですし、webというメディアに特化した文章術を学ぶことはできません。

でも私は実際この本を読んでから、ブログの読者さんに「文章が読みやすい」と誉められるようになったんですよね。
初めてライティングのお仕事をいただいたクライアントさんからも、文章力を評価してもらえて、継続的にお仕事をいただけるようになりました。

Webライティングのノウハウだけで行き詰まっている人は、この本で土台から見つめ直してみるだけで、意外と一気にブレイクスルーできるかもしれません。

土台から見つめ直すと言っても、この本の一つ一つのロジックは本当に単純明快でわかりやすいです。
1冊読むだけですぐ実践できるので時間もあまりかかりません。

最後に:「日本語の作文技術」がもし難しければ…

もし「日本語の作文技術」を読んでみてまだ難しければ、あるいは読む前からすでに難しそうな気配を感じる人は、「日本語の作文技術」から最低限必要な部分のみをビギナー向けに抽出した「中学生からの作文技術」がおすすめです。

「中学生でも理解できるように」という意図で書かれていますが、内容は「日本語の作文技術」と同じなので大人のライティングでも実践できますよ!

関連コンテンツ