ヨーロッパ ノマド ビザ

[海外ノマド]ヨーロッパ17カ国のビザ事情を比較するとこうなった

フィリピンでフリーランス生活を始めて1年が経ちました!chieです。

以前記事にまとめた、海外ノマドのビザ事情・東南アジア編。

[海外ノマド]東南アジア9カ国のビザ事情を比較するとこうなった

今回はその続編、ヨーロッパ編をお送りしたいと思います!

東南アジア編と同様、ノマドワーカーが観光目的で滞在できる条件(ビザなし滞在可能日数・ビザ延長可能か・ビザランの厳しさ)を調査しました。
※就労ビザ・学生ビザ・永住ビザ等は除外

中東欧まで含めた広義のヨーロッパの中で、「Nomadlist」上位常連の以下17か国を取り上げています。

  • ポルトガル
  • スペイン
  • ドイツ
  • オーストリア
  • クロアチア
  • チェコ
  • ハンガリー
  • ポーランド
  • エストニア
  • リトアニア
  • ウクライナ
  • ルーマニア
  • セルビア
  • ブルガリア
  • マケドニア
  • ジョージア
  • トルコ

先にちょっとネタバレすると、いやーヨーロッパは東南アジアに比べてなかなか長期滞在のハードル高いですね…!
(というか東南アジアが甘いのかもしれませんが…)

でもそんな中でも穴場的な国がいくつかあるので、是非読んでいってください!

大前提:海外ノマドに立ちはだかる最大の壁「シェンゲン協定」

ヨーロッパ ノマド ビザ

ヨーロッパ長期滞在の最大の障壁がこちら、シェンゲン協定です。
バックパッカー界では「シェンゲンを制す者ヨーロッパ旅を制す」とまで言われているとかなんとか(←嘘です)

海外ノマドの長期滞在においても、このシェンゲン協定のルールに従うことが大前提になります。
内容をわかりやすく説明するとこんな感じ。

シェンゲン協定のルール ※日本人の場合
・加盟国間を出入国検査なしで自由に行き来できる
・シェンゲン圏入域から180日間のうちの最大90日間滞在できる
シェンゲン協定加盟国
・オーストリア
・ベルギー
・チェコ
・デンマーク
・エストニア
・フィンランド
・フランス
・ドイツ
・ギリシャ
・ハンガリー
・アイスランド・イタリア
・ラトビア
・リヒテンシュタイン
・リトアニア
・ルクセンブルク
・マルタ
・オランダ
・ノルウェー
・ポーランド
・ポルトガル
・スロバキア
・スロベニア
・スペイン
・スウェーデン
・スイス
EU加盟国と同じかと思いきや、何か国か微妙に違うので要注意です。

さて、海外ノマドにとってのシェンゲン協定の最大のポイントは何かというと、この2点。

・シェンゲン加盟国以外の国に行かないとビザランできない
・シェンゲン圏入域から180日経たないと再入国できない

例えば、加盟国の一つであるハンガリーに90日間滞在し、お隣のチェコに陸路で出国してビザランしようと思っても、チェコもシェンゲン加盟国なので意味がありません。
さらに、シェンゲン圏に入域してからまだ90日間しか経っていないなら、あと90日間シェンゲン圏以外で過ごしてからでないと加盟国に再入国できません。

これはもう、ビザランによる連続滞在は実質不可能と言えます。
シェンゲン加盟国で90日間→シェンゲン非加盟国で90日間を繰り返すしか方法がありません。
これがヨーロッパでの長期滞在が東南アジアに比べて難しい最大の理由です。

逆に言うと、90日間以内であればシェンゲン圏26か国内をビザなしで自由に行き来できる、非常にありがたい協定でもあるんですけどね^^;

そんなシェンゲン協定加盟国だらけのヨーロッパですが、少数ながら抜け道がある国もあります。
というわけでここからは、ヨーロッパ17か国のビザ事情を以下4タイプに分けて紹介します。

  1. シェンゲン協定加盟国
  2. シェンゲン協定加盟国だが別の方法がある国
  3. シェンゲン協定非加盟国だが滞在条件が同じ国
  4. シェンゲン協定非加盟国

1.シェンゲン協定加盟国の場合

シェンゲン協定加盟国の場合、ビザ条件は基本的に以下になります。

滞在期間 ビザ
〜90日 不要
91日〜 要ビザラン(滞在開始から180日以降に再入国)

ノマドに人気の17か国のうち、該当国は以下9か国です。

  • ポルトガル
  • スペイン
  • ドイツ
  • エストニア
  • リトアニア
  • ポーランド
  • チェコ
  • ハンガリー
  • ルーマニア
もちろん90日以内であれば全く問題なく滞在可能です!

2.シェンゲン協定加盟国だが別の方法がある国の場合

実はシェンゲン協定加盟国にもかかわらずノービザで91日以上滞在可能な国があります。
それがオーストリアです。

オーストリアは日本と二国間査証免除取極が結ばれていて、その滞在上限日数は180日間
この取極がシェンゲン協定より優先されるため、日本人は180日間連続滞在可能になっています。

これはノービザでできるだけ連続長期滞在したい人にはかなりありがたいですね!
まぁオーストリアは物価高めなのがネックですが><

注意点として、再入国の際はシェンゲン協定の180日間ルールが適用されるので、例えばオーストリアに90日滞在後シェンゲン圏外に行きまた入国しようとしても、最初の入国から180日以上経っていなければ入国できません。

一方、180日丸々滞在してからシェンゲン圏外に出国→オーストリア再入国でのビザランはルール上OKということになりますが、実際にやってみた人の体験談が見つけられませんでした^^;
グレーゾーンなのかもしれないですね。

3.シェンゲン協定非加盟国だが滞在条件が実質的に同じ国の場合

シェンゲン協定に非加盟でも、同じ180日間ルールを適用している国があります。
これらの国はシェンゲン加盟国と同様、ビザランしようとしても入国から180日以上経っていなければ再入国ができません。

ノマド人気17か国のうち、該当するのは以下の4か国です。

  • クロアチア
  • ウクライナ
  • セルビア
  • ブルガリア

4.シェンゲン協定非加盟国の場合

お待たせしました、シェンゲン協定を気にしなくていい国です!
ノマド人気17か国のうち、該当するのはマケドニア、ジョージア、トルコの3か国です。

各国の滞在条件は以下の通り。

マケドニア

滞在期間 ビザ
〜90日 不要
91日〜 要ビザラン

マケドニアは180日間ルールもないため、ルール上は東南アジアのようなビザランが可能です。
でもこちらも体験談を見つけられず、実際にできるのかどうかがわかりませんでした。。

ジョージア

滞在期間 ビザ
〜360日 不要
361日〜 要ビザラン

いや〜びっくりしました。
ジョージア、日本人ならなんとノービザで360日滞在可能です!
しかもビザラン規制も行われていないもよう。

これはもう、長期滞在条件としては間違いなくヨーロッパ最強じゃないでしょうか。
というか世界最強?

トルコ

滞在期間 ビザ
〜90日 不要
91〜180日 滞在許可証(イカメット)
181日〜 要ビザラン

トルコはノービザ滞在日数90日間ですが、就業や就学目的じゃなくても滞在許可証(イカメット)を取ることによって最大180日間連続滞在ができます。
181日以上はビザランが必要ですが、ビザランが規制されているかどうかは体験談を見つけられませんでした、すみません。。

ヨーロッパ17か国で特に注目の5か国

ヨーロッパ ノマド ビザ

注目度第一位はなんといってもジョージアです。
ここ数年、日本人の海外ノマド界隈でもかなり注目されていると思います。

「ノービザで実質永住可能」「物価が安い」「家が借りやすい」「ご飯が美味しい」「街並みが美しい」など、良い口コミ尽くし。
私も機会をつくって是非滞在してみたい国です。

 

次に、私がブダペストでその魅力にどっぷりはまってしまったハンガリー

物価の安さ、ネットスピードの速さ、英語の通じやすさ、治安の良さなど、ノマドに魅力的な要素がてんこ盛り。
特に首都ブダペストは「Nomadlist」でほぼ常にトップ10入りしています。

「ヨーロッパで一番」とも言われるブダペストの美しい街で、安く快適に過ごせるなんて最高ですよね。
ブダペストの魅力についてはこちらの記事も是非どうぞ!

[ヨーロッパ旅行]行き先に迷うあなたにブダペストの魅力をごり押ししたい

 

そして、個人的にジョージアの次くらいに波が来てるなぁと感じる国がウクライナ
「Nomadlist」でも首都キエフとリヴィウが上位常連都市になっています。

とにかく物価がヨーロッパとは思えないほど安い。
ご飯も美味しく安宿も快適、オシャレなカフェやコワーキングスペースもどんどんできてきているとか。

旧ソ連時代の趣ある建築、美しい街並みも魅力的ですね。
いやー住んでみたい!

 

ジョージア、ウクライナとよく並び称されるノマド御用達国がブルガリア

ブルガリアもやはり物価が安い。
そしてウクライナ同様ノマドが過ごしやすいカフェやコワーキングスペースがどんどん発展していっているそうです。

「Nomadlist」では首都のソフィアが上位ですが、実は山奥にあるバンスコという村に世界のノマドワーカーが集まっているんだとか。

ヨーロッパのチェンマイだなんて言われたら期待が高まりますね…!
デジタルノマドは都会を拠点にするイメージがありますが、ネットが速いなら田舎でのんびり生活するのも良さそうですよね。

 

最後に、海外ノマド的に今後の動向を注目したいのがエストニア
日本人にはかなりマイナーなエストニアですが、世界的にはIT最先端国家として注目されています。

そんなエストニア、デジタルノマドへの理解も深く、なんと政府が「デジタルノマドビザ」の発行を検討中とのこと。
もし実現したら、デジタルノマドはエストニアに連続365日間滞在できるようになるそうです。

エストニアは北欧でありながら物価も安いので、デジタルノマドビザができればノマド人気国として名を馳せそうです。
構想発表からすでに2年近く経つのが懸念ですが、実現を願うばかり。

関連コンテンツ