世界一周 防犯対策

[世界一周の防犯対策]一度も盗難に遭わなかった理由を検証してみた

世界一周 防犯対策

海外旅行大好き!フィリピン在住フリーランスのchieです。

私が海外旅行にはまったのは6年前、エーゲ海クルーズツアーに参加したのがきっかけでした。

クルーズ旅行が楽しすぎて頭が沸騰した私は、その2年後に会社を辞めて、1年かけて世界一周することに。
(世界一周中の日記ブログはこちら
結局途中で予定を切り上げて9ヶ月で帰ってきたんですが、大満足の旅でした!

で、帰国後によく聞かれたことの一つが「危ない目には遭わなかったの?」です。

確かに、海外旅行といえば危険がつきものなイメージ。
さらに世界一周ともなると、期間も長いし行動範囲も広いしで、何かしらアクシデントに遭う確率は高くなります。

でも私の場合は、盗難をはじめ危険な目には一度も遭いませんでした。
世界一周にしては期間が比較的短いし、行った国も少ないんですが、それにしてもラッキーだったなぁと思います。

ただ、今振り返ると、もしかしてこういうことが防犯につながってたのかもと思い当たることがいくつか出てきました。

そこで今回は、これから海外旅行をする予定の人、海外での防犯対策を知りたい人に向けて、「盗難に一度も遭わなかった理由(私の場合)」をシェアしたいと思います。
よかったら参考にしてみてください!

理由1:ほぼ一人で行動していた

私が世界一周で周った国・地域は以下の通り。

・台湾
・フィリピン
・ベトナム
・カンボジア
・タイ
・中国
・カザフスタン
・キルギス
・ハンガリー
・オーストリア
・チェコ
・ドイツ
・オランダ
・ベルギー
・イギリス
・スコットランド
・モロッコ
・スペイン
・シンガポール
・韓国

で、上記ほぼ全て一人行動で周りました。

たまに旅先で出会った人と一緒に観光することはありましたが、長距離移動まで複数行動したのは多分、モロッコのメルズーガからトドラまでのバスだけだったと思います。
宿を誰かと示し合わせて一緒に泊まったのもキルギスとモロッコだけです。

一人行動って危ないイメージがあったんですが、実際に一人で旅行してみるとむしろ防犯性が高い面も多いと気づきました。

というのは、複数行動すると仲間がいる安心感でつい気が緩んでしまったり、会話に気を取られて一人のときよりも荷物から目を離しがちになったりしたんですね。

あと、観光客同士で行動すると会話や雰囲気からいかにも「観光客」という雰囲気が周りに伝わるので、セールスの声掛けもより多くなるんです。
いわゆる「地元在住者」のような雰囲気が一人行動より出しづらい。

つまり、詐欺やスリの犯罪者たちの目にもカモとして留まりやすくなると予想できます。
実際、複数行動のときに盗難被害に遭う人は多いです。

もちろん、夜間や人気のない場所での一人行動は強盗など問答無用系の犯罪に遭いやすくなるだろうし、複数行動だからこそできる防犯対策(片方がトイレに行って片方が荷物を見張るなど)もあるので一概には言えないんですが、日中の観光地や長距離移動中では一人の方が盗難に遭いにくいシーンも多かったです。

複数行動するときは、一人行動のときと同じくらい周囲や荷物にちゃんと気を配るよう心がけるのがいいのかなと思います。

理由2:やや高めの宿に泊まった

資金に余裕がない限り、旅の費用総額が読めない世界一周は基本的に節約重視になります。

個室利用はできるだけ控えてドミトリー。
さらにドミトリーの中でも最安値宿を選ぶ人も多いと思います。

私も節約重視の旅でしたが、結果として最安値の宿にはほとんど泊まりませんでした。
最安値宿を利用したのは確か、キルギスのカラコルとスペインのグラナダだけだったと思います。

これは単に、私が宿泊環境にあまり妥協できなくて高めの宿になってしまっただけなんですが、結果として宿で盗難に遭わずに済んだ面もあるのかなと思いました。

というのは、やっぱり宿の値段が安いほど宿泊者のマナーが悪くなったり、治安が悪化してトラブルが起きる率が上がったんです。

私自身には何のトラブルも起きませんでしたが、グラナダの最安値宿では無断宿泊者が居て管理人さんが警察に突き出していたり、チェコで泊まった安宿では隣のベッドの子がスマホを盗まれていました。
不審な男の人に声を掛けられるのも、安い宿であることが多かったです。

あと、ドミトリーでも高めの宿だとベッドごとにカーテンが付いていることが多いです。

私は荷物はロッカーには入れず基本的にベッドの上に起き、お金含め荷物を整理する時はカーテンを閉めてベッドの上でやっていたので、そもそもどんな荷物を持っているのかが周りにわかりにくい状態になっていたと思います。

これももちろん一概には言えないですが、できるだけ安全に旅したいという人は宿代をケチりすぎないという対策も有効だと思います。

理由3:女性専用ドミに泊まった

理由2の宿の値段と同じで、私は男女共用ドミより女性専用ドミの方が治安が良い傾向に感じました。
(男性専用ドミはどうなのかちょっとわかりません。。すみません!)

私は旅の前半はほぼ共用ドミに泊まっていたんですが(共用の方が安いので)、母親に「心配だから女性ドミに泊まってほしい」と言われてからは、できるだけ女性ドミか個室に泊まっていました。

偶然の可能性もありますが、結果として何かトラブルを目撃したのは共用ドミのときだけで、女性ドミでは一度もありませんでした。

だからといって「女性専用なら安心!」とも言えないですが。。
あくまで傾向としての話ですね。

ちなみに、つい安心しがちな日本人宿も残念ながら油断できません。。
↓こんな体験談も。
日本人宿で起きた盗難事件。一時帰国する羽目になったわけと、犯人を捕まえるまでの一部始終。

理由4:リュックを使わなかった

これも「結果的に有効だったのかも」と感じたことなんですが、私はリュック系のバッグを基本的に使いませんでした。

私のバッグは

  • 観光時:ワンショルダーバッグ
  • 移動時:コロコロ

の2種類。

背中に背負う荷物はない状態だったんですね。

あと、貴重品は常にワンショルダーバッグに入れて肩から提げていました。
↓当時私が使っていたのがこれ

[コールマン] Coleman ショルダーバッグ クールワンショルダー(現在販売なし)

世界一周 防犯対策
(Amazon)

これ、通常はこんな風に背中側に掛けるんですが、

世界一周 防犯対策
(Amazon)

私はこれを前後逆に、お腹側に掛けていました。
これだと常に身体に密着して死角にもならないし、中身を取り出すときにいちいち肩から外さなくてよくて便利。
ボディが3角形で小ぶりなので、リュックを前に背負うときのあのダサさもあまりないです。

上記のバッグはもう販売していないですが、似た感じのオシャレなバッグが色々あるのでおすすめです。
見た目より容量もあります。そして安い。

そしてコロコロですが、常に転がしているということで「位置が低い」「持ち去りづらい(抱えて走って逃げられない)」点がもしかしたら盗難しづらいのかなと。
まぁどこかに置いているときは関係ないですが…^^;

私が使っていたのは品質に定評のあるソロツーリストのアブロードキャリー57。

ちなみにこれ、4年近く経った今でも現役で使ってます。丈夫!
機内持ち込みサイズ若干オーバーなんですが、基本は持ち込ませてもらえます。

理由5:オシャレをしなかった

とにかく旅行者感を消しました。
海外の人に日本人をどうやって見分けるか聞いたとき、意外と「服装やメイクで日本人って分かる」って意見が多かったんですよね。

だから旅行中はほとんどすっぴん、服も世界中誰でも着てそうな(日本人感の薄い)ものばかり着て観光していました。

日本人らしい服装がどんなものかと言われるとなかなか難しいんですが、個人的なイメージではロングスカート体のラインをぼかす感じの服が多い気がします。

世界一周 防犯対策
こんな感じかな?(写真はZOZOTOWNから拝借)
ほんとはオシャレしたいし、好きな服着たいですけどね。。
現地人を装うことは東アジア以外ではなかなか難しいので、外国人に見えても旅行者じゃなく在住者に少しでも見えれば有効だと思います。
現地の人の格好とか雰囲気を観察して寄せるのもありかもしれない。
あと、道を歩くときは周りをキョロキョロ見回さず、あまりゆっくり歩かず、いかにも「私ここのことよく知ってますよ」感を出す。
私は写真撮っているときさえ「観光客じゃありませんよ〜デザイン資料として撮ってるんですよ〜」って演技を自分なりにしていました(笑)
実際どれだけ有効だったかわかりませんが^^;

理由6:パソコンとスマホとカメラを持っていなかった

私の場合、そもそも高価なものをあまり持っていなかったので盗まれようがなかったのかもしれないと思いました。
具体的には、盗難に遭いやすい3大アイテムのパソコンとスマホとカメラ

正確にはカメラは持っていたんですが、嵩張るミラーレスや一眼レフではなく、ポケットサイズの安いコンデジでした。
ストラップで首から下げる必要もなく、取り付けるレンズもなく、撮るときも片手完結。

これもワンショルダーバッグに入れて肌身離さず持っていたので、なかなか盗難しづらかったと思います。
(それ以前に盗むほどのものに見えなかったかもですが^^;)

あと、私はパソコンもスマホも持っていかず、代わりにiPadを持ち歩いていました。
これも基本、常にワンショルダーバッグで肌身離さずでした。

そう考えると、私の荷物でわかりやすい金目のものってiPadしかなかったかもしれません。

理由7:ハープ持ってた

これはかなり独特な要素ですが、私はそこそこサイズの大きいハープを持って旅していました。

世界一周 防犯対策
これです。

これの一体何が防犯になったかというと、単なる予想であって確かな根拠はないんですが、もしかしたら「長期滞在者感」が出せてたんじゃないかと…

普通いないじゃないですか、こんなの持ってバックパッカーしてる人。
実際、宿で出会う人にはほぼ100%驚かれました。というか引かれました。

電車やバスに乗っているときも、ハープを持っていることによって、旅行者というより「これからどこかに演奏に行く在住音楽家」みたいな雰囲気が出てたんじゃないかなって。
あと、長距離移動中はいつも必死の形相でコロコロとハープを運んでいたので、「よくわからんがなんかヤバイやつ」的な匂いも出ていたかもしれません。

詐欺や窃盗の犯罪者側からしても、なにか得体の知れない人間ってターゲットにしづらい気がするんですよね。
一見普通に見える「明らかに旅行者」な人が他にいたら、まずそっちを狙うんじゃないかと。

ここで言う「普通に見える」というのは、あまり人を疑っていなさそうだったり、大人しそう、すぐに叫んだり走ったりといった行動を起こさなそうといったイメージです。
ある意味痴漢に遭いやすい人と遭いにくい人の分岐に近くて、何かしら派手な行動を起こしそうな人、「普通」と違う要素を持っている人は狙われにくいんじゃないかと私は感じました。
犯罪者としては「目立つ」ことは避けたいはずですから。

そしてこれはほぼ気のせいみたいなものですが、日本国内に比べて海外の方が音楽家に優しい感じがしました。
楽器を持っている人・演奏する人に対する、何かリスペクトのようなものを感じた気がしました。
まぁ、世の中には楽器を盗んで売り捌く犯罪者もたくさんいますが^^;

理由8:無茶をしなかった

宿選びにも共通しますが、私の旅は、ちょっとでもリスクを感じたら迷わずキャンセルする、よく言えば安全重視の、意地悪に言えばビビリの旅でした。

もともと行く予定でビザ申請までしていたウズベキスタンは、大統領逝去による内政混乱を不安視してキャンセルしました。
観光中も体調の不安を感じたらすぐ宿に戻ったし、そのために必要なタクシー代も惜しまなかったし、ちょっとでも「危ない」と感じた場所には足を踏み入れないようにしていました。

まぁそれでも、陸路国境越えで国境に置き去りにされたり、トレッキングで遭難しかけたり色々あったんですが^^;

せっかくの世界一周だし、もう二度とこの場所には来ない可能性が高いし、好奇心に負けそうなときも(実際負けてしまったときも)たくさんありました。
「トラブルも旅の醍醐味」という一面があるのも事実だと思います。

それでもほとんど無茶せずに旅を続けられたのは、「家族に心配を掛けない」というルールを最優先していたからだと思います。

旅で何を優先するかは人それぞれですが、もし安全性を最優先にしたい場合は、自分の身に何かが起きて心家族が心配する様子を想像すると自制しやすいかもしれません。

最後に:思考停止が一番危ない?

以上、世界一周で私が一度も盗難に遭わなかった理由を、防犯対策にも使えそうなポイントを踏まえて紹介しました。

まぁいずれも結果論で、本当にこれらが有効だったかは多分誰にもわかりません。
それでも経験データの一つであることは間違いないので、どこかで誰かの参考になったら嬉しいです!

いろんな防犯対策がありますが、個人的に一番大切なのは「これさえやっとけば大丈夫!」と思考停止するのではなく、常に最新情報を収集して状況に合わせて臨機応変に対応することだと思っています。
現地の最新情報を調べるのはなかなか大変ですが、大袈裟じゃなく、知っている情報の量で安全度は大きく変わると感じます。

これはフィリピンで生活を送っている現在にも共通して言えることですね。

それではみなさん、安全で素敵な旅を楽しんでください!

関連コンテンツ